声に苦しむ仲間と共に前進を

2018年4月1日、SDCP発声障害患者会は、一般社団法人として5年目を迎えました。
これもひとえに、会員の皆様をはじめとする沢山の方々のご支援の賜物と深く御礼申し上げます。

当会の活動は主に三つに大別されます。
1. 発声障害に関する正しい知識の普及啓発
2. 治療への保険適用の働きかけ
3. 患者及びその家族・支援者の交流親睦支援

1につきましては、「都道府県の教育機関への陳情活動」を2013年より行い、これまで11都道府県を訪問いたしました。昨年度は岡山県と徳島県に伺い、地元在住の患者と共に、疾病やそれにまつわる体験談等、発声障害患者の現状を知っていただきました。これまでに配布したリーフレットは、公立学校、医療施設、個人への配布など約2万2千部に上ります。

2につきましては、痙攣性発声障害に対するボトックス注射は2018年内には承認される見込み、チタンブリッジは既に承認されており、いずれも健康保険適用を心待ちにするばかりとなりました。
これらの活動の成果も、会員の皆様のご支援はもとより、医療関係の方々のお力添えがあってこそと、心より感謝しております。
チタンブリッジに関しましては、厚生労働省より先駆け審査対象に指定されたこともあり、2018年3月に、AMED(国立研究開発法人 日本医療開発機構 革新的医療技術創出拠点プロジェクト)の成果報告会に参加いたしました。
プレゼンテーションに登壇し、チタンブリッジに携わる方々に、治験参加者の声をお伝えするとともに、手術決定時のインフォームドコンセントの重要性を患者の立場からお話ししてまいりました。
さらにパネルディスカッションにも参加いたしました。“患者会”の参加はAMED初ということで、「患者さんの生の声をきちっと聞くことの重要性を認識しました。」「今後、学会や医師会と患者さんの団体との連携がますます重要になります。」「チタンブリッジの製作は、困っておられる方々に貢献させて頂けることだと再認識しました。」等の感想をいただきました。
患者と支援者のみならず、設立当初は考えられなかった医療従事者のご支援の拡がりも感じており、お力を頂いております。

3につきましては、私がこの活動をサークルとして始めて、今年で10年目に入ります。
「痙攣性発声障害」と診断されたのが2006年、その前の数年間は私にとって暗闇の毎日でした。言葉を発しようとすると詰まり、体中に力が入る。仕事も、子育ても、生きていくことも辛く苦しく惨めで、周りに同じ症状の人はいないし、病院に行っても正しい診断をされない。そんな日々を送っていて、こんなに苦しいのは地球上で私だけ、どうしたら良いかわからない…と考え込むこともよくありました。
ようやく「痙攣性発声障害」と診断されたものの、インターネットで病名を検索してみても、現在とは比べ物にならない情報の少なさでした。その少ない情報を手あたり次第に読み、今後自分はどうしていけば良いのか、たった独りで思い悩んでいました。
あれから時が経ち、発声障害に関する多くの情報を目にするようになりました。「声が出ない」「声が詰まる、震える」等の検索で、当会のホームページに辿り着いたとの患者の声を聞く度に、ここまでやってきて良かったと心から感じています。
ここを見つけてくれた皆さんも苦しかったこととお察しいたします。でももう独りじゃありません。
沢山の仲間達、支援者、そして私たちに寄り添い、日夜尽力してくださる医療従事者の方々がいます。共に前進して行きましょう。

私たちの活動に賛同して下さり会員になって頂いた方は95名、また、患者やサポーターの交流の場であるmixiのコミュニティ「痙攣性発声障害・・・ですが何か?」には927名の参加者がいます(いずれも2018年3月31日時点)。同じ病気で悩んでいる多くの仲間たち、そして私たちを応援してくださる支援者の皆さんの想いを、より多くの人々にお届けすることこそが、私たちの大きな使命です。
「一般社団法人SDCP発声障害患者会」は、これまで以上に社会的責務の重要性を十分に認識して活動して参ります。今年度も是非、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
(昨年度ご入会頂いた方も会員更新のお手続きが必要となります。詳しくは更新のお願いをご覧ください。)

2018年4月1日
一般社団法人SDCP発声障害患者会
代表理事  田中美穂