声に苦しむ仲間が、生きやすい社会に

2016年4月1日、SDCP発声障害患者会は、一般社団法人として3年目を迎えました。
これもひとえに、会員をはじめ、ご支援してくださる皆様方のご協力の賜物と、日々感謝しております。ありがとうございます。

昨年度は、患者会にとって、2つの大きな出来事がありました。

ひとつは、ボトックス注射の治験と甲状軟骨形成術Ⅱ型に用いるチタンブリッジの治験が行われたことです。
既にボトックスの治験は無事終了しており、当会が任意団体であった時代に取り組んだ署名活動に始まり、現在保険適用に向けて大きな一歩を踏み出せたことは、大変感慨深いものがあります。
また、チタンブリッジの治験も参加者の手術は終了しており、それぞれの治験にご協力くださった患者の皆さんに心から感謝致します。

もうひとつは、そのチタンブリッジが、厚生労働省の「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されたことです。
これにより、薬事認証が通常よりも早くなることが見込めるという朗報が舞い込んでまいりました。
私達患者のために日夜ご尽力くださる、医師の皆さま、関係省庁の皆さま、開発に携わる皆さまに深く感謝申し上げます。

また昨年度は、当会相談役・衆議院議員の初鹿明博氏の協力のもと、北海道への疾病認知の陳情も行いました。陳情には、当会監事で夕張市議会議長でもある北海道ブロックリーダーと地元札幌市在住のサブリーダーも同行し、疾病やそれにまつわる体験談等を伝えて参りました。

この私たちの活動に賛同して下さり、会員になって頂いた方は105名に上ります(平成28年4月1日時点)。また、患者やサポーターの交流の場であるmixiのコミュニティ「痙攣性発声障害・・・ですが何か?」には833名の参加者がいます(平成28年3月31日時点)。同じ病気で悩んでいる多くの仲間たち、そして私たちを応援してくれる支援者の皆さんの想いを、より多くの人々にお届けすることこそが、私たちの大きな使命です。

「一般社団法人SDCP発声障害患者会」は、これまで以上に、発声障害に関する正しい知識の普及啓発活動・広報活動を行うとともに、関係機関に発声障害の原因究明と治療法の確立・治療への保険適用を求め、社会的責務の重要性を十分に認識して活動して参ります。
今年度も是非、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

(昨年度ご入会頂いた方も会員更新のお手続きが必要となります。詳しくは更新のお願いをご覧ください。)

2016年4月1日
一般社団法人SDCP発声障害患者会
代表理事  田中美穂

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